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MSCシンフォニアで憧れの地中海クルーズに行ってみた

Bonjour, メルです。

 2月1日のNetflixジブリ解禁で、魔女の宅急便と紅の豚を見ていたら、夏に行った地中海クルーズを思い出したので、今回は私たちが乗船したクルーズ船:MSCシンフォニアの情報や、その時の経験などをまとめていきたいと思います。

MSCシンフォニアで地中海クルーズに行こう!

MSCシンフォニアとは

MSCシンフォニアってどんな船?

 今回私たちが乗船したMSCシンフォニアは、MSCクルーズによって運行されている、いわゆるカジュアル船です。時期によって、地中海だけでなく南アメリカなども航行しています。
 

 MSCクルーズは、非上場企業の中で世界最大のクルーズ会社で、地中海にルーツを持つスイス基盤のヨーロッパ企業です。年間を通じて地中海及びカリブ海を航行し、また季節によって北欧、大西洋、南アメリカ、北アフリカ、中国、ドバイ・アブダビ・インドなど、世界各国を航行しています。

 現行17隻のクルーズ船が運行されており、「メラビリアクラス」「ファンタジアクラス」「ムジカクラス」「リリカクラス」の4クラスに分類されます。MSCシンフォニアはリリカクラスにあたり、乗客定員 約2700名、キャビン数 980室のMSCの中では小さな船になります。詳細はここをご覧ください。

設備/サービスはどんな感じ?

 MSCシンフォニアの客室は、スイート/バルコニー付きキャビン/オーシャンビュー/パーシャルビュー/インテリアキャビンの5つに分かれており、どの部屋にもエアコン、テレビ、バスルーム、ドライヤー等、基本的にホテルにあるようなものは全て完備されています。(写真は私たちが泊まったバルコニー付きキャビン、HPより)


 船内には、主にディナーの会場となる「Il Covo Restaurant (イル・コーボレストラン)」と「Il Galeone Restaurant(イル・ガレオーネレストラン)」という2つのメインレストランと、朝食や昼食、軽食などで利用できる「La Terrazza Buffet (ラ・テラッツァ・ビュッフェ)」と「Caffè del Mare (カフェ・デルマーレ)」の2つのカフェテリアがあります。(写真は私たちが7日間お世話になったイル・ガレオーネレストラン、HPより)


 また、スポーツ中継を見ながら飲めるアイリッシュパプや、プールサイドバー、カクテルバーなどのバー&ラウンジが5箇所あったり、ショーシアターやプール、カジノ、クラブ、スポーツセンターなどのエンタメ施設も一通り揃っています。(撮影者:メル)

クルーズ料金には何が含まれているの?

 クルーズ料金には、メインレストランでのディナー、カフェテリアでの朝食/昼食/軽食などの食事代や、ショーの観覧料、プール/スポーツセンター/クラブなどの施設利用料などが含まれています。一方で、船内でのドリンク代や寄港地でのエクスカーション/観光費、WIFI料金、スパ/サロンなどの利用料などは別途料金がかかるシステムになっています。

 ドリンクについては、もちろん単品で注文することも可能ですが、以下のように、期間中飲み放題となるパッケージが準備されています。

パッケージ名内容金額
Easy package$6以下のアルコール/ソフトドリンクが飲み放題21歳以上 $35/day
12-20歳 $29/day
3-11歳 $17/day
premium package$12以下のアルコール/ソフトドリンクが飲み放題21歳以上 $62/day
12-20歳 $29/day
3-11歳 $17/day
premium plus packageほぼ全てのアルコール/ソフトドリンクが飲み放題21歳以上 $79/day
12-20歳 $29/day
3-11歳 $17/day
non-alcohol packageソフトドリンクが飲み放題12歳以上 $29/day
3-11歳 $17/day

 注意点としては、同一グループ内が全員同一パッケージに入らなければならないため、期間中どのようなドリンクを飲むのか、飲み放題をつけるほど飲むのかなどは事前によく確認しておく必要があります。詳しくはここ(英語)をご覧ください。

MSCシンフォニアの航行ルートとスケジュール


 今回私たちは、ヴェネチア発着7泊8日の地中海クルーズに行ってきました。日数やルートはよって寄港地は異なりますが、私たちの航行スケジュールで以下の通りです。

寄港地入港出港
1日目イタリア/ヴェネチア16:30
2日目クロアチア/スプリト08:0017:00
3日目ー(航海日)
4日目ギリシャ/サントリーニ07:0015:00
ギリシャ/ミコノス20:0003:00
5日目ー(航海日)
6日目クロアチア/ドブロブニク13:0020:00
7日目イタリア/アンコーナ10:0018:00
8日目イタリア/ヴェネチア08:00

 その他にも、寄港地が異なり日数が少ないものや、出発地/到着地の違う日程もあるので、ご自身の興味のある寄港地によるルートを選択してみてください。

MSCシンフォニアで行く地中海クルーズの見どころ

 このクルーズ最大の見所は、なんといっても短期間の間に、ギリシャのサントリーニ島やミコノス島、クロアチアのスプリト、ドブロブニクに行くことができるという点です。

 サントリーニ島では、イアの街とエーゲ海の美しい対比を見ることができるだけでなく、アクロティリ遺跡やワイナリーなどにも行くことが可能です。


ミコノス島では、白い壁に囲まれた迷路のような街の探索や美味しいディナーを楽しむことができます。


 スプリトでは、世界遺産に登録されている旧市街の古代/中世/現代が交差する街並みと、地中海の美しい対比を見ることができます。


ドブロブニクでは、ジブリ映画『魔女の宅急便』のモデルになったと言われている美しい景色を見たり、中世の雰囲気が残る城壁に囲まれた旧市街の街並みを探索することができます。

MSCシンフォニア:地中海クルーズの2020年度スケジュール

 1.3で記載した航行ルートおよびスケジュールについては、2020年4月4日〜2020年10月3日まで、1週間おきに毎週出港しています。詳しくはここ(英語)をご覧ください。

MSCシンフォニアの予約方法

 私たちは、スイスから陸路でもヴェネチアに行けるので、航空券などは取らず、直接MSCのHPで予約をとりました。その際の注意点として、居住地のHP URL(スイスなら.ch)からでなければ予約が完了しないため、予約ページに進む前にはURLをよくご確認ください。

 日本から予約する際は、MSCクルーズジャパン特約店、または旅行会社からの予約となるようで、MSCクルーズジャパン特約店であれば、株式会社 IMAもしくは株式会社クルーズプラネットのどちらかを経由する必要があるようです。詳しくはここ(日本語)をご確認ください。

実際にMCSシンフォニアでクルーズに行ってみた

 本章では、実際に私たちがMCSシンフォニアで地中海クルーズに行ってみて感じたことや、クルーズ旅におけるアドバイスを、カテゴリーごとにまとめていきたいと思います。

寄港地での観光はポイントを絞って。エクスカーションも効果的!

 今回のクルーズ旅における寄港地は、ヴェネチア/スプリト/サントリーニ島/ミコノス島/ドブロブニク/アンコーナの6都市になります。

 出発地であるヴェネチアでは、11:30頃からチェックインが開始されますが、荷物を預けた後は搭乗締切時間(14:30頃)までであれば、街に出ることが可能です。ヴェネチアの搭乗場所(マップ参照)は中心街から少し離れていますが、水上バスを使えば簡単に中心街まで行くことができるため、主要エリアのみであれば出航日でも観光可能です。


 スプリトとドブロブニクは、陸上と船がギャングウェイで繋がり、徒歩での乗り降りが可能です。また入港/下船から最終乗船時間までの時間が長いため、比較的長く観光時間を確保することができます。

 したがって、船以外での食事を楽しむのであれば、この2都市でレストランやカフェを探すことをお勧めします。ただ、気候の良い時期は他のクルーズ船と入港日が重なることも多く、乗客が一気に降りてくるため、人気のレストランなどは非常に混み合います。事前にHPなどから予約をしておきましょう。


 サントリーニ島、およびミコノス島はどちらも大型船の着岸ができないため、沖合に停泊し、テンダーボートに乗り換えて陸に上がる必要があります。テンダーボートは一船あたりの乗船定員が限られているため、事前に順番が記載されたテンダーボートチケットを取得しておく必要があります。

 また、自分たちがいつ下船できるかは、取得したチケットの順番次第となってしまうため、実際の観光時間は短めです。特にサントリーニ島は、テンダーボートの発着場から有名なイアの街(行き方は以下のマップ参照)まで、車で約30分ほどかかるため、上陸後の移動手段の確保や時間のことを考えると、エクスカーションを使って効率的に回るのがお勧めです。


 ミコノス島は、テンダーボートの発着場(マップ参照)が市街地から近いため、徒歩で街まで出ることが可能です。また、到着/出発がかなり遅い時間ですが、23:00頃まで空いているショップや、クラブやバーなどのナイトライフを楽しむ施設がたくさんあるので、個人で回りつつレストランで遅めのディナーをとったり、バーで飲んだりしながら最終搭乗時間まで十分に楽しむことができます。


 アンコーナは、街自体に特段見どころがあるわけではなく、ここから乗ってくる乗客がいるために停泊時間が長めに取られているという印象です。また、夏の時期だと、ヨーロッパ特有のサマー休暇(長ければ1ヶ月前後)でお店自体がしまっていることがあります。

 そのため、街中の観光だけを考えていると、時間を持て余してしまいますので、可能であればエクスカーションを利用することをお勧めします。ちなみにアンコーナからは、ヨーロッパ最大級のフラサッシ鍾乳洞に行くことができます。

船内の食事だけだと物足りないかも。

 クルーズ料金には、船内での全ての食事が含まれています。しかし、ディナーに関しては、基本的に「Il Covo Restaurant (イル・コーボレストラン)」もしくは「Il Galeone Restaurant(イル・ガレオーネレストラン)」のどちらかが事前に指定されており、期間中はずっと同じ場所での食事となります(どちらのレストランでもメニューは同じ)。

 自分たちのレストランと食事時間(2部制)は、初乗船時にもらう乗船カードに記載されていますが、部屋のランクなどによって、食事時間は自分たちで決めることも可能です。

 ディナーは、前菜/主菜/デザートの3プレート式。毎日メニューは異なりますが、イタリアンもしくはフレンチなので、最後の方には少し飽きてくるかも。


 朝食、昼食、間食などについては、「La Terrazza Buffet (ラ・テラッツァ・ビュッフェ)」もしくは「Caffè del Mare (カフェ・デルマーレ)」ででいつでもとることが可能です。どちらも、ビュッフェ方式のカフェテリアとなっており、時間帯によって並んでいるものが異なります。


 食事自体は普通にどれも美味しいのですが、ヨーロッパ特有の、どれも似たような味付けになってくるので、全ての食事を船内だけで済ませようと思うと少し味気ないかも。

 そのため、クルーズ料金外の出費とはなってしまいますが、自由時間が長くとれる都市では、しっかりとその国の料理を楽しんでおくことをお勧めします。

とりあえずドリンクパッケージはつけるべし!

 船内でのドリンクが内容に応じてと飲み放題となるドリンクパッケージ。7泊8日となると値段もそこそこ高いので、つけるべきかつけないべきか非常に悩むところだと思うのですが、以下の理由から出来ることならばつけることをお勧めします。

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(1)船内でのお水なども全て有料
 クルーズ旅行中、絶対に飲むだろう水ですら、カフェテリアのセルフのもの以外、基本的には有料です。1Lのボトルで$3ちょっとするので、毎日1本飲むとしても$24は最低かかります。

 水筒などを使って、カフェテリアで毎回水を汲めば無料ですが、クルーズ旅行でそこまでするのも優雅ではないですよね。

(2)単品だと毎回サインが必要になる
 船内での支払いは全て、クレジットカードを紐付けた乗船カードで行います。そのため、単品での購入となると毎回領収書へのサインが必要で、混み合っているバーカウンターだと、これがかなりの手間。

 ドリンクパッケージであれば、カードを渡すだけで特にサインなどもなくドリンクを受け取れるので、かなりの時間短縮になります。

(3)飲むか飲まないか悩まなくていい
 短期間で様々なところに行けたり、優雅な気分になれたりするクルーズ旅ですが、やはり移動距離がかなりあるので船上での時間も多くあります。

 様々なイベントや施設もありますが、どうしてもカフェやバーで過ごす時間は長くなるもの。そんな時に、値段を気にして毎回飲むか飲まないかを考えるよりは、とりあえず飲む!という選択ができる方が断然精神的にもラクだと思います。

 また、食事中もドリンクは別料金なので、スタッフに声をかければ全て持ってきてもらえますし、いくらでも飲めるというのは非常に安心感があります。
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 これらの理由から、お酒を飲む飲まないに限らず、ドリンクパッケージはつけておいても損はないと思います。もちろん、つけたけれどあんまり飲まなくて元が取れなかった…!ということもあるかもしれませんが、時間を有効活用し、全力で楽しむための投資だと思えば悪くないと思います。

 ちなみに、ノンアルコールは概ね$6以下、アルコールは多くが$10前後です。アルコールを飲むならpremium packageにさせたいという思惑が見え見えですが、私たちは結局$6以下のアルコールは期間中ほぼ飲まなかった&結果的にほぼ毎日6杯以上飲んでいたので、十分元は取れたと思います。

航海日の楽しみ方を見つけよう

 前項でも触れましたが、2日間の航海日には各々が楽しみ方を見つける必要があります。

 私たちはお酒を飲むのが好きなので、プールサイドでイベントを眺めながら昼からだらだら飲んでいましたが、それだけではなかなか時間を持て余します。

 航海中は、夕方頃になると翌日の情報が記載された「DAILY program」が部屋に届きます。これには、翌日の入港/出港時刻だけではなく、テンダーチケットの取得場所/時間などの重要情報、アクティビティ情報など様々なことが記載されています。


 特に航海日となるとほぼすべての時間で何かしらのアクティビティが開催されているので、興味のあるアクティビティがあれば、記載されている場所に行ってみれば参加することが可能です。

 MSCは運行拠点がイタリアということもあって、私たちが乗った船は、乗客も多くがイタリア人でした。エンターテイナーも多くがイタリア人で、彼らはまさに「パーリーピーポー」そのもの。笑 イベントもすごく盛り上がりますが、そのテンションの高さにしっかり食いついていけないとちょっぴり疲れてしまうかも!?


 また、シアターでは毎晩2回、1時間前後のショーが開催されます。予約が必要なものもあるので、こちらもDAILY programをよく確認してください。予約は、下層のデッキにあるタッチパネル式の端末に乗船カードをかざすことでとることが可能です。

ドレスコードに合う服をしっかり準備して!

 カジュアル船とはいえ、毎晩何かしらのドレスコードが指定されます。2,3日目までは90sやホワイト、花柄など比較的簡単なドレスコードですが、後半になるとセミフォーマルやフォーマルなどの指定があります。

 せっかくの優雅なクルーズ旅、全くコードに沿っていない人も時々見かけましたが、意外とヨーロピアン達もしっかりドレスアップしてくるので、フォーマルウェアはいくつか準備しておく方が安心です。

 女性はキレイめなワンピースやドレスなどで問題なし。男性はスーツや派手めなネクタイもしくは蝶ネクタイなどがあると良さそうです。

天気はいいけど真夏は避けた方が良い?

 私たちは、真夏のとても気候の良い時期にクルーズ旅に出かけました。そのおかげで天気自体は最高で、素敵な朝日/夕日を毎日見ることができました。


 しかし、気候の良い時期だからこそ他にもたくさんのクルーズ船の運航があり、寄港地での混雑はかなりのものです。特にサントリーニ島は小さな島なので、キレイな街並みをゆっくりと堪能するのはなかなか難しく、またそもそもの滞在時間が短いこともあって少し不完全燃焼でした。

 もし、今後クルーズ旅を考えているのなら、8月の最盛期ではなく7月/9月など少しだけ時期をずらすのもひとつの手だと思います。

まとめ

 今回は、私たちが乗ったMSCシンフォニアでのクルーズの概要や、実際に乗ってみて感じたことや、クルーズ旅におけるアドバイスをまとめてみました。

 私たちも行く前は、情報収拾のために色々なサイトを見ましたが、体系的にまとまっているものはあまりなくて困った経験があったので、今回のこの記事がいつかMSCシンフォニアに乗る方々のTipsになれば嬉しいです。

point
  1. MSCシンフォニアはスイス基盤のヨーロッパ企業が運航。
  2. 寄港地や日程によってルートは異なるが、短期間で様々な都市に行くことができる。
  3. 寄港地での観光はポイントを絞って。エクスカーションも効果的。
  4. 自由時間の長い寄港地ではレストランの予約は必須。
  5. ドリンクパッケージはつけてしまった方が断然ラク。
  6. 終日航海日の楽しみ方は人ぞれぞれ。
  7. ドレスコードに合わせた服は持って行こう。
  8. 真夏に行く場合は寄港地での混雑を覚悟すべし。
それでは、また長くなってしまいましたが。
À bientôt!(またお会いしましょう!)

メル    

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